
トライアスロン部
南房総大房岬夏の強化合宿報告
7/29(月)~8/1(木)の4日間、大房岬自然の家を宿舎にしてトライアスロン部は合宿を行いました。今回は同行いただいた伊藤先生から報告していただきます。
当日部員は東京駅に集合、高速バスで現地に向かい、昼前には到着、昼食後すぐに練習のため、館山市北条海水浴場にバイクで向かいます。そこで待っていてくださったのは、ロンドン五輪トライアスロン日本代表選手である細田雄一選手。トライアスロン部がある日本学園の生徒と一緒に練習がしたいということで、合同練習が実現しました。
オリンピアンの登場で、気持ちも上がる部員一同。まずは海岸でのスイムから。ビーチエントリーの仕方に始まり、ルックアップしての進行方向の確認の仕方をコーチして下さいます。
次はバイク。炎天下の中、それぞれの体調に気遣いながら、細田選手所伴走しながら房総半島最南端の白浜海岸を目指します。
往復して再び北条海岸に帰ってきた後はラン。
ともかく、この合宿ではトライアスロンの3種目をしっかりとこなすことを課題とし実行します。
なんと言っても今回の合宿の白眉はこの初日の午後、オリンピアンによる指導です。細田選手からはとにかくトライアスロンに打ち込んでいる後輩への愛が溢れています。生徒にとっても、トップアスリートとの我彼の違いを否が応でも感じたことでしょう。大変貴重な場となりました。
夜のミーティングで、部内の新しい体制について発表がありました。
高校2年生がお互いに話しあって決めた、部長・副部長に始まり、スイム・バイク・ラン、それぞれの担当が挨拶を行います。以下それぞれの挨拶です。
部長
「当たり前のことを当たり前にできる部活を目指そう」
副部長
「強い部活を作したい」
スイム
「アドバイスをして道具の準備・片づけをきちんとしたい」
バイク
「速さよりも人間力を高め、チームのいい雰囲気をつくりたい」
ラン
「自分はドジだけど支えあって頑張ろう」
部長の「当たり前のことを当たり前にできるように」という言葉はこの後の合宿生活に緊張感を生み出しました。
部員一同、この言葉を意識して行動する姿が印象的でした。堀越先生からは、今回の合宿目標について話します。
1.安全に行う
2.個人競技でもチーム力の向上
3.スイム・バイク・ランの連続技術力向上
3について、どの練習も種目を連続して行うことにこだわるということは今回の合宿で重視されました。
その後、2日目3日目、朝は5時30分から動き始め、バイクで海岸に出かけ、スイムを行います。その後再びバイクで宿舎に帰った後、軽いランニングを行います。その後の練習も3種目をやりきることにこだわりました。
バイクでは、房総半島の南端を越えて、千倉まで到着し帰ってきました。
最終日、練習は午前中に限られましたが、その内容は生徒たちが考えました。
朝練は、バイクの技術練習を行い、朝食後は北条海岸にバイクで向かい、チームに分かれてスイムとランのミニ・アクアスロンを行いました。
以上で合宿のメニューは終了、選手は高速バスで学校へ向かいます。
合宿のベース地となった宿舎は大房岬の標高70メートルに位置しています。今回の合宿で特筆すべきは、朝練、午前の練習、午後の練習、それらを終えると、選手は宿に帰るために、宿直前のこの坂を一気にバイクで駆け上がらなければならないということです。
これがキツいこと。何人もの部員が途中でバイクを降りて押して登っていきます。ところが、最終日昼の練習後、宿への帰路、トライアスロン初心者の高校1年生もバイクを降りることなく完登。驚いたことに、最年少の中学1年生部員は、初日からあきらめることなく最後まで登り切っていました。
上級生は苦しむ下級生に伴走する姿も目にしました。スイム・バイク・ランどれをとっても楽ではありません。
これら3種目を行うことに大きな意味があるのがトライアスロン、というわけで、その過酷さを受け入れるための体力のみならず、あきらめない精神力が問われます。
日本学園で大切にしている学力という目に見える力だけでは測れない「非認知能力」、とくにねばり強くやり遂げる力、レジリエンスや執念といった項目は確実に伸長すると思われます。さて、新たな体制となったトライアスロン部はさらに8月後半に修善寺の日本サイクルセンターでも2回目の合宿を行います。
部員諸君の、過酷さに耐え、自己を実現する力は大いに飛躍することでしょう。
末筆になりますが、今回の合宿も長く生徒の生活のサポートに尽力いただいている横川夫妻に大変お世話になりました。
夫妻には生徒指導も含めて大きな助力を今回もいただきました。またOBも含めた多くのサポートをいただきました。
大変ありがとうございました。