
教員室リレートーク
「当たり前のレベルを上げる」中2A担任(数学科)
私は今、この日本学園で学級担任であることに誇りと喜びを感じています。それは、それぞれがそれぞれの「今」を過ごしているからです。当たり前のレベルを上げるのに時間がかかりそうな者もいると思っていますが、皆が必死に「今」を生きています。
受け持った生徒たちに、私はよく「当たり前のレベルを上げていこう」と伝えます。この言葉を先生や親から言われた生徒も少なくないのではないでしょうか。では、当たり前のレベルを上げるにはどうすればいいのか。それは、何気ない生活の中で養われていくのだと考えています。日々の授業の中で、委員会活動の中で、部活動の中で、それぞれの家庭の中で、すなわち「人とのかかわりの中で」です。「今」を必死に生きることで今までやれなかった部分で挑戦できるようになるのだろうと。
先のことばかりに目を向けるあまり「今」を疎かに考えてはいませんか。われわれ大人や現代の日本社会全体が子どもたちに焦燥感を与えているとしたら、それは大きな問題です。中学高校時代は、興味関心のあることに時間をかけることができる時期です。「今」目の前にあることに全力でチャレンジできる時期です。このことに注目してみましょう。まさに校祖・杉浦重剛先生の『人は得意な道で成長すればよい』でないでしょうか。「今だからやれる、やりたいこと」、そしてまとわりついてくる「やらなければならないこと」に対して、どのように優先順位をつけながらことを進めていくのかを判断する力を養うことが重要になっているはずです。そして、それが当たり前のレベルを上げる、やがては自分の進路を見つめていくことに繋がるのだと思います。これからの15年間が、学問と世間の常を学ぶ期間として重要な時期です。自分の進路と向き合い、楽しく、苦しく、夢のある時期でもあるのです。本校の生徒たちがすでに始めている自分への挑戦を、微力ながら全力でサポートしたいと思う今日この頃です。